「編集長・講評」に対する所感


http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003400


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別筋ですが、私もほんの少しばかり関わった件です。それゆえ事の進行次第をリアルタイムでワッチしておりましたが。男前の編集長様による男前な講評抜粋。

匿名の書き込み掲示板「2ちゃんねる」のいわゆる「2ちゃんねらー」と称する輩に敢然と正面から論戦を挑んだ音羽記者の「死ぬ死ぬ詐欺まとめサイトの卑劣さを考える」が出色ですね。

オーマイニュースは「責任ある参加」を基本精神に掲げ、日本のネット社会に広がる匿名文化に対峙する形で「実名文化」を育てて行きたいと思っています。その点で私が当初より少々「挑戦的」な表現で言わせてもらっているように、この辺の衝突は避けられないと思っていました。しかし、こんなに早く市民記者の中から匿名文化と真っ向勝負する記事が出てくるとは思いもしませんでした。


ええとですね、編集長様、脳内でどのような幻魔大戦が繰り広げられておるのかはわかりかねますが、「匿名」vs「実名」などという対立構図は、現在Webのどこにもございません。個人の信条表明とその摩擦と衝突としての事態ならいくらかはありますが。私は辞書なしには外国語が読めないため諸外国のWeb事情には不案内であることを記しますが、少なくとも日本語圏に限定するならば、パブリックな議題とはなり得ていません。そして、編集長様の脳内で描かれているであろう「左右対立」という絵とも一切関係がない。なるほど匿名実名問題はWebにおいても所在しますし検討に値する事柄かも知れませんが、それがvsを介する対立構図となることは意味がわからない。もっと言えば対立構図を煽ろうとする人間の意図がわからない。


ところで「日本のネット社会に広がる匿名文化に対峙する」「私が当初より少々「挑戦的」な表現で言わせてもらっているように、この辺の衝突は避けられないと思っていました。」「匿名文化と真っ向勝負する」と吹きまくり煽りまくっている御仁が既存のマスメディアにコミットし活躍されている方であることは、何か関係がある事柄なのでしょうか。「衝突は避けられない」って、おまえが衝突を望んでるんじゃねえか。2ch以前に、例の件であちらこちらのブログがアオリ食らってるんだよ。左右に関わらず。笛吹いてみな踊って後から高みで勝利宣言か、この戦争教唆屋が。戦争で得をするのは商売人か。


「匿名文化と真っ向勝負する」って、おまえ音羽記者の当該記事すらもちゃんと読んでないだろう。音羽氏の当該記事から読み取り得る氏の問題意識はその1点に尽きるわけではないだろうが。音羽氏が元ねらーであったとか複数のブログのコメ欄にて痛いやりとりを繰り広げたとか、そうした批判は妥当かつ正当であるがそれよりも編集長鳥越、おまえはオーマイニュースに掲載された音羽氏の関連記事自体における問題提起および内容的水準に限定して評価したのだろうな。「ねらー」の「匿名性」に対する批判は、音羽氏の当該記事から汲み取り得る氏の問題意識の中心にあるとは、必ずしも言い切れない(匿名批判およびねらーに対する嫌悪が表明されていることは事実だが)。


今回改めて、受賞対象となった音羽氏の関連記事を再読したが、記事本文から汲み取り得る、氏が初発の記事において提起しようと試みた氏の問題意識自体にのみ限定すれば、と厳密な但し書きを付ける必要があるが、耳を傾けるにまったく値しない、とは言い切れない、ひとつの意見ではある、とは思った。かかる問題意識が公的な問題提起としての表明段階における過失によって結果的には評価されず、自己記事のコメ欄のネグレクトやオマニーへの新規投稿の内容も含めて、氏のその後の言動がかかる自己の記事において表明された意識とは背反していた言行不一致であったとしても、受賞対象となった当該関連記事における本文自体から汲み取り得る問題意識に対してごく限定して感想を述べるのであれば、ということである。ならオーマイの市民記者賞に該当する水準にある記事内容であったかと問われたなら、私個人はそうは思わないとむろん言う。


音羽氏は複数の個人ブロガーによる自己記事への指摘に対して当該のコメ欄まで「出張」して対応している(言うまでもなく、個人ブロガーは「匿名」ではない)。対応したその内容の是非はともかく、かかる行為の結果として発生した評判とアクセスから「「2ちゃんねらー」と称する輩に敢然と正面から論戦を挑んだ」ってそれどんな論功行賞だよ鳥越、この戦争教唆屋が。ロジカルエラーも甚だしい。その点についてしか言及しないとは、音羽氏に対してもまた失礼な話だ。


私が勝手に思うことは、こうした受賞は音羽氏に対しても酷であろう、ということ。音羽氏を「実名で2chに喧嘩を売った英雄」として、既存マスゴミの右代表という扱いをWebにおいて受けている(Web言論に対する軽蔑的な態度を「挑戦的」かつ露骨に繰り返し表明している以上仕方がない)鳥越俊太郎が顕彰してしまう、しかもそのことをWebで堂々公言するということが、いかなる結果を意味するか。音羽氏の言論活動は高みの鳥越と違ってWebに限定されている。手前の面子のためにひとりのWeb論客を間違った形で祭り上げて、おまえは自分が何をやったかわかっているのか鳥越。おまえにWebで顕彰されるということは、あるいは罰ゲームでもあるんだよ。


オーマイのだいぶ以前、鳥越が筑紫哲也News23にゲスト出演して筑紫と対論していた。そのときも彼はWeb言論の問題点とやらをボヤいていたが、それを聞いて鳥越がWebとそれをめぐる議論についてまったく無知であることが一目瞭然だったので驚いた。筑紫については言うまい。そんなんでよく「現役」のジャ―ナリストとして現代の世相を語りあまつさえWebの問題点についてTVで公言できるなと思ったが、その後彼はオーマイの編集長となり、さてどなたか彼にレクチャーしてさしあげたのだろうか。「「2ちゃんねらー」と称する輩」の実態についても。鳥越個人に関しては「旧態依然」「時代錯誤」の1語で済む話なのかも知れない。悪辣な人でないことはわかる。とまれ、オーマイ編集部とは決して言わんが鳥越個人に対して私が贈る言葉は、kanose氏がテンプレ用いて放った通告に倣って「半年ROMれ」に尽きる。敵を知ってから叩け。話はそれからだ。