「単なる」「私的な」「個人的見解」と修飾語を連ねる理由


「単なる」「私的な」「個人的見解」と修飾語を連ねても、批判は免れない - good2nd


本題は措いて。説明、のつもりではあるけれども。フォローとか擁護の類です。勝手に恣意的に代弁するマン参上。


記事タイトル含めて、以下の一節以外の記述には全面的に同意。焦点を絞って。

 たぶん、何かしら公的な立場で公的なものとして、あるいは何かの団体を代表するような形で出される意見というものに比べて、個人的な意見を口にするために負うべき責任は小さい、というところから、こういう感覚は来ているのかもしれませんね。しかしよく考えてみれば、個人的な意見を言うのに負うべき責任が軽いのは、「批判を受けるのが自分一人だから」なのではないの?あらゆる発言にはその責任者がいるわけで、他人を代表していないぶん責任が軽いのは確かかもしれないけど、でもそれだって批判されることが前提ですよね。なぜか個人的な意見は批判する/されるべきでない、とか思っている人がときどきいて不思議に思っていたんですが、この辺の感覚の混濁に原因があるのかもなー。


――そういう話では、ないです。たぶん。


公的な議論に耐えず、また公的な議論を志向しない類の見解が在り、そのブロードキャストに際して私見と但し書きすることの意味は在ります。で。ブロードキャストした側としては、そのことは承知、徒に公的な議論の俎上に乗せられても困る、という感想を抱く。むろん。了解する筋合はない。「あれ」な意見が「あれ」であることに変わりはない。ただ。


「単なる」「私的な」「個人的見解」と強調するのは、換言するなら、自身の個人的な実存に準拠した偏頗な見解也、という但し書きです。「わかれよ!」と怒鳴ってしまったら駄目。私も「私見であるが」「放言と断るが」とはよく書く。書かずに済ませたいけれども、他人は私ではない。私も基本スルーであるし、対応するならトータルに対応したくも思う、で、結局はスルー、ということが多い。


当方の前提する文脈と、それを記した過去ログは残してある、とは思う(追記:整理分類していないことにいま気が付いた。orz)。同じことを幾度も書いている。で、私見や放言の類に突っ込まれても、当方としては対応する余地は、ない。放言する理由はあるし、過去ログは残してある。いや、突っ込まれたこともまずないのだけれども。過去の言行を前提に、現在進行形にて発言する側は、そういうスタンスになる。ブロガー/ブックマーカーにかかわらず誰しも、とは思う。


たとえば。私は女嫌いである。間違った偏見であると思う。で。「単なる」「私的な」「個人的見解」のレベルとは別個に、公的な議論を志向する論陣も必要と思えば張る。私が女嫌いであることは私の勝手な事情に過ぎない。「差別意識は顔に出すな」が、公共空間における言論と言論者の前提。そして。コソーリとアレなことを書きたくもなる。言論の自由ゆえに。


「アレなこと」を増田で書かず自ブログに書くことには私なりの理由がある。増田でならもっとアレゲ全開で書くだろう。「アレなこと」を書く担保に過去の言論とそれを前提する文脈がある。文脈に対する一定の了解がある。ゆえにいまのところ炎上もしないし、コメ欄は殺伐。それは「そういう人/idだから」ということかも知れない。で。そのようなことは自ら言明しないことが粋であり、顕名の言論者の度量。ゆえにこの記事は野暮。


私見や放言の類は、ブロードキャストする側にはブロードキャストする側の文脈がある。単なる軽率と後付のエクスキューズであることもあろう。文脈について必ずしも「個人の私的な問題」とは言えない。長く活動しているネットワーカーである限り、コンスタントな閲覧者の所在を前提しているから。私はブクマを原則使わず、ダイアリに意見表明を集約している。理由は在る。


まとめると。「「単なる」「私的な」「個人的見解」と修飾語を連ね」る側の理由は在る。自身の個人的な実存に準拠する「歪んだ」偏見の類であると、了解のうえブロードキャストしている、という前提の説明。むろん。言論とは関係ない。ただ。


自身の個人的な実存に準拠する「歪んだ」偏見の類であると、承知する以上、公的な議論のアリーナに持ち出されたなら、反論の余地はない、かつ、ブロードキャストした本人は反論の意義を感じない。そのことを了解してほしい、ということ。同意せよ、という話ではない。そのスタンスを採らない、ということも当然。エクスキューズは言挙げるべきでなく暗黙に了解させるべき。


「そもそも」。私は、はてなブックマークの、それも議論紛糾しているホッテントリは、原理的にも「公的な議論のアリーナ」以外の何物でもない、と考えているので、そこに「単なる」「私的な」「個人的見解」をブロードキャストして「批判」NGというのは、理屈としてもありえない。あまつさえ。深刻な現在進行形の社会的問題であるがゆえに議論紛糾しているのであるから。


ただ。その点については、id:E-Youさんは、認識されているよう。フォローは以上。勝手に恣意的に代弁するマンでした。なお。私については――書くまでもないか。