2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

報道は晩飯を美味しくさせるためにあるのではない&ナンシー関

帰宅してTV付けたら「堂本兄弟」放送していて、ゲストは森三中の村上知子&メグミ。 稲垣吾郎主演のドラマに出ていて、その宣伝らしい。 恒例の恋愛&男性観トーク。むろんネタだが、村上がレギュラー出演者のアルフィー高見沢俊彦に求愛していた。「俺、…

紋切型辞典

ブログ初めておよそ20日、トピックとアクセスカウンターの伸びとの相関関係は、いまだによくわからない。ただ、今日(もう昨日だが)はかなり伸びていた。で。 火の粉が飛んできかねない問題系についてばかり書くのも、まあ端的に品がないし芸もないし、私…

曳かれ者達のレジスタンス

保釈された堀江貴文は、拘置所の独居房で読書三昧だったとか。 司馬遷の「史記」読んでたってのは、面白いなあ。ギボンやタキトゥスなんぞも読んでたりすると、まことによくできた話になるのだが。「三国志」ではなく。 佐藤優のようにヘーゲルだの「太平記…

まさか大月隆寛の話がかくも長くなるとは(笑)

昨日の大月隆寛話、自分で野暮な補足しておきますが、アレは大月に対するリスペクトの「証」であって、私は今後奴がどんなみっともない振る舞いをし続けようとーーそれはし続けるに決まってるのだがーー軽蔑することなく高らかな笑いとともに付いていく、と…

難儀な人の無茶修行

神田三省堂で大月隆寛の新著(とはいえ2004年刊行)「全身民俗学者」を、相変わらずだなあ、と苦笑しながら立ち読みしてたら、後書きにはお家芸の暴露話。 同書は新曜社で刊行の企画が進められていたが、大月は同社刊行の小熊英二「民主と愛国」を読み、…

土人の楽園

予定を変更して、本日はトピックを差し換えます。アタマに来ることがあったので。 昭和天皇の崩御直前、自粛ムード真っ只中の日本に、こんな「土人の国」はウンザリだ、と言い放った浅田彰の気持ちが、よくわかる。 奴は心底、反吐が出る思いだったんだろう…

「出版評論」への批判的指摘(1)

「退屈は最悪の罪である」スタンリー・キューブリック。 新宿歌舞伎町韓国人街、かのトークライブハウス「ロフトプラスワン」の支店「ネイキッドロフト」。 本日(日付変わってもう昨夜だが)のイベント「出版評論トークpart2」。 予定されていた岡田斗…

RETS ONDO AGAIN

「クイックジャパン」の最新号、サンボマスターの山口隆と対談してる大滝詠一、いや、すさまじいわ。何がって、スナフキンなひねくれ者振りが。山口への応答たるや、何があったら人間これほど屈折できるのかと、それも50過ぎて。 山口の名だたる常軌を逸し…

丸山真男と埴谷雄高

1978年に行われた、長年の盟友、丸山真男と埴谷雄高の対談。饒舌雄弁なふたり。 丸山は武田泰淳や野間宏や埴谷ら、戦後派の文学者達と、長い友誼を結んでいた。 終戦後の超法規的非常事態における言論界のドサクサが招来した、領域横断的な異種交流。終…

マオとケンシロウ

1. 友人から仕込んだ話で恐縮だが、浅田真央ちゃん大好き!ってのは、ガチだよなあ。 いや、高校入学したけどさ。 しかしアノ顔つきたたずまい、義務教育時代(笑)の「あいぼん」よりも、精神と沽券の殺傷能力は高いかと。 アニメ絵で「萌え」なんて言っ…

サクセスの秘密

タイトルは中原昌也の「パンクな」対談集より。「J文学」の絶頂期、あのころの河出書房は血迷っていた。今もだが。 とりあえず、河出別冊の安野モヨコ特集、あれやめてください。安野ファンの知人が読んで、やっぱりマンガ批評なんてクソだ、と憤慨してまし…

江藤淳の話

以前にちょっと触れたので、江藤淳の「夏目漱石」読み返してたんだが、やはり苦しい。以前は感動したんだが。 粗雑に整理すれば、小宮豊隆ら弟子達を中心として編纂され流布されてきた、訓学者的で道徳家的な国民作家「みんなの漱石」像から、たったひとりの…

内面化という抽象&共同性

えっと、浦沢宇多田対談トピックの続きです(新井素子風)。 話戻りますが、さて、なぜ浦沢と宇多田は「表現者の恍惚と不安」「私達を駆り立てる、内在する闇」などという、絵に描いたような紋切型の話で「わかるわかる」と頷き合うのか。 表象において周到…

「文化趣味」というリベラルな反動と俗物

前項「構造と強度」で採り上げた浦沢宇多田対談。 私がなぜアタマ痛かったかというと簡単で、前項で詳述したような、 「表層における強度によって持続的緊張感を維持し得る、深層や奥行きを通した「共感」「感情移入」といった心理主義に依存することのない…

構造と強度 ドリーム/ナイトメア

いや、まあね、「インヴィテ−ション」なんて雑誌、読んだ私が悪かったのは知ってる。立ち読みですが。 モテのファシズム非モテの赤狩りに「擬態」ではなく「適応」するため、バックナンバーコンプリートしてた友人がいましたが。 それも都築響一「TOKYO…

瓦礫のあとで

宮台真司の人生相談連載じゃないが、ゴールまでなかなか到達しないので、とりあえず独り言を続けます。 繰り返すが= 山田詠美が「SEXを知らない人間は野蛮だ」と言った。 彼女が言っているのは、他者との関係性における人間の成熟の問題であって、「性」…

人工という本来

昨日(前項「不能をめぐる性の戦争」)の続き、というか補足。 (後記。……のはずがまたもや暴走。シメはいずれ) 宮台真司と仲正昌樹の対談集「日常・共同体・アイロニー」を読んでたのだが、思った。 あろう限り誤解は排除され、問題は整理され止揚されねば…

不能をめぐる性の戦争

前項「食の悲しみ」について。昨日書ききれなかった点について追記。 というか、人は逆説とアイロニーを理解しないと、宮台真司も九官鳥のように愚痴っているので、野暮の一押しを。 (後記。話題が脱線しまとまりませんでした。本題は明日か、またの機会に…

明るい啓蒙

私の妹は何の間違いか最高学府に在籍していて、現在就職活動中。 そんな妹が「TVタックル」たまに見ていわく、「こんな人間にだけは絶対になりたくない」 友人いわく、「ビートたけしと同席したら、そいつの政治生命は終わりです」 河村先生!山本先生!平沢…

食の悲しみ

すべてのトピックそうだけど、まあ以下は一般論です。 なかなか考察しがいのある違和感を感じた。単に不愉快だったのだが。 年長者数名と話していた。資料として詳記すれば、世間では中年と呼ばれる年齢の人たちである。友人なのだが。 彼らは私も知る知人を…

「刑務所の中」と「失踪日記」

先日、友人とたまたま花輪和一の「刑務所の中」の話になった。そのちょっと前、某マンガレビューサイトの「炎上」騒動から、吾妻ひでお「失踪日記」の話になった。 このとき、別に話柄に関連はない。 しかし思った。 あの異端の大家の両「実録」作は、彼らと…

「人間主義」の終わり

前項の補足。 藤本由香里「愛情評論」の副題は「「家族」をめぐる物語」である。 だから評論家は、あるいは「家族」というコンセプトを通して、映画を小説をマンガを読んでいく。そして、映画も小説もマンガもまとめて読むということは、内容のレベルにおい…

「愛情評論」の家族論

重要なことを手短に書くのは好きではない。しかし私は眠い。饒舌は口先だけで沢山だ、簡潔に書かなきゃ読まん、と莫逆の友に唐家旋のごとく厳命された。 そして重要なトピックだからこそ、まずは要諦を示すべきだ、ということもある。 山本夏彦大人の爪の垢…

ミヤケン

ふと「TVタックル」にチャンネルを合わせたら、過去の国会映像。 現役時代(予算委員長です)の浜田幸一が「宮沢賢治は人殺しだゴラア!」と怒鳴っていた。マジで。 議場大混乱、怒号の嵐。 続くVTR、騒動の直後、議場外。 顔を真っ赤にして目を血走らせた、…

日曜大工ならぬ日曜美術

毎週愛聴しているNHK教育の通俗美術番組「新日曜美術館」の司会が、今週から檀ふみに代わって、私は激怒している。 前任者の「はな」のほうが、イヤミがないだけどれほどマシだったか。 山根基代さんも勇退してしまった。「美と出会う」の頃からの愛聴者とし…

村上春樹と「アンダーグラウンド」

「少年カフカ」の話の続き。あえてデータサンプルの統計値として羅列されたハルキスト達は、村上春樹の意図通り、それゆえにこそヒューマンな個別性を各々放ち輝きだす……はずが、結局それは一周回って、より残酷で均質的な、無個性の統計値へと変換されてし…

村上春樹の世界観

「海辺のカフカ」刊行時、著者と読者のネットにおける応答を編纂した「少年カフカ」。 大概の読者は村上春樹のコメントしか読まなかったろうが、アレは読者の肉声が面白いのである。 シニカルでかつ誠実な作者自身が書いてるが、あたかも企業の消費者テスト…